【最新版】PayPalマフィアの今




【2013年2月27日改訂】
・Keith Rabois氏のKhosla VenturesへのJoinを追加
・YammerのMicrosoftへのExitを追加。

LinkedinのIPOにより、改めてReid Hoffmanに、そしてPayPalマフィアと言われるEx-PayPalのコネクションが注目されている。

PayPalは現在190ヶ国、25通貨に対応し、2億4000万を超えるアカウントを有するオンライン決済サービスのリーディングカンパニーである。資金決済法の施行により、昨年4月、日本でも本格的に事業をスタートした。

遡ると、Max LevchinとPeter Thielが1998年12月に設立したConfinity社とElon Muskの1999年3月に設立したX.com社が合併して2000年3月に誕生したのがPayPalである。eBayによるインターネットオークションの勃興により、ともに成長。2002年2月にIPO。そして同年eBayへ15億ドルで売却。今なおグローバルなオンライン決済サービスとして毎年20%を超える成長を続けている。

【主な人物】
▼ Peter Thiel(現Founders Fund&Crarium Capital/Partner)
Confinity社かつPayPalのFounder。図からも分かるようにPayPalマフィアの中心人物である。莫大な資産があるように思われがちだが、PayPal売却時の持分は3.7%であったため、その際の利益は50億円も得ていない。その後、約1億円でヘッジファンドのCrarium、そしてエンジェルから約50億円を集めてFonders Fundをはじめた。Founders Fundを通して、また個人で、FacebookやZynga、Friendstar、Powerset、Linkedinなど数多くの会社へ投資をしている。

▼ Max Levchin(現Google/VP))
Confinity社かつPayPalのFounder。
PayPalの初期投資家であったScott Banisterが創業したIRONPORTへ投資をし、それがCisco Systemsに売却された利益でSlideを立ち上げた。彼もまた、PayPalのIPO/売却による利益は、それほど多く得ていない。なお、Slideは昨年Googleへ1.8億ドル(約155億円)へ売却し、現在はエンジニア部門のVPとなっている。

▼ Elon Musk(現Space X/CEO兼CTO、Tesla Motors/CEO)
元Founder。Elonは、PayPalの前進であるX.com社の創業者であるが、X.com社の前にZip2をCompaqに3.1億ドルと340万ドルのストックオプションで売却。28歳のときである。その後、PayPalへ加わり、去り、宇宙事業を展開するSpace X社を創業、そして2004年に電気自動車のTesla Motorsを創業。Teslaは昨年IPOを果たした。

▼ Reid Hoffman(現Linkedin/Chairman)
元Vice President。PayPalの後、Linkedinを創業。そのLinkedinが近々ついに上場する。現在の時価総額20億ドルとも言われている。Facebook、Friendster、Six Apart、 Zynga、IronPort、Flickr、Diggなど数多くの名だたるスタートアップへエンジェル投資を行っており、また今回の上場で得られる利益により、さらに活発的に投資が行われることが予想される。

▼ Keith Rabois(現Square/COO)
元事業開発のExective Vise President。SquareのCOOを辞任し、Khosla VenturesのSenior Investment Professionalに。その前は、Linkedinで同じく事業開発のVPであった。日本では知名度がないかもしれないが、真のエンジェルであり、投資先の数は群を抜いて多い。スーパーエンジェルと呼ばれる人たちの中で、唯一金融機関に所属しておらず、事業会社を渡り歩きながら、個人で投資を続けている。

▼ Roelof Botha(現Sequoia Capital/Partner)
元CFO。Sequoia CapitalにてPayPalマフィアの会社に数多く資金を提供している。またSequoiaを通さず、個人としてもFacebookやYoutubeなど数多くの会社へ投資を行っている。

▼ David Sacks(現Yammer/Founder兼CEO)
元COO。ITだけにとどまらないシリアルアントレプレナーである。彼はPayPalを去ったのちに、世界をカバーする家系図を作るという壮大なビジョンを持ったGeniを創業。その後、ヒット映画となり、ゴールデングローブ賞にもノミネートされたサンキュー・スモーキングをプロデュース。プロダクションカンパニーであるRoom 9 EntertainmentにはPeter ThielもKeith Robosも出資。2008年にYammerを設立し、2012年6月に$1.2BでMicrosoftへExitした。

▼ Russel Simmons(現Yelp/CTO)、Jeremy Stoppelman(現Yelp/CEO)
RusselはPayPalが最初に採用したエンジニアの1人であり、Jeremyは技術のVPであった。Jeremyはハーバードビジネススクールに入学するために、2003年に退社。1年目を終えた夏休み、Max Levchinがはじめたインキュベーションに参加した際にRusselと再開し、2004年に2人で地元企業の批評サイトYelpを創業。現在Yelpも時価総額はおよそ600億円ほどとなっている。

▼ Steve Chen(現Youtube/CTO)、Jawed Karim(現Youniversity Ventures/Partner)、Chad Hurley(現Big Six/Founder)
元エンジニアのSteveとJawed、そしてデザイナーのChadの3人で2005年12月にYoutubeを設立。あっという間に数多くのコンテンツを集め、またたく間にサービスが広まる。2006年、16億5000万ドルでGoogleに売却。なお、JawedはKeith Robosなどとスタンフォード大学またはイリノイ大学アーバナシャンペーン校の学生のみに投資をするベンチャーキャピタルYouniversity Venturesを設立している。

  

日本を代表するエンジェル投資家 松山太河























名前: 松山太河
所属: クロノスファンド、East Ventures
主な投資先:ウノウ(現Zynga Japan)、ブレイナー、gumiハイパーインターネッツFreakOut

Twitter: @taiga__
写真:East Ventures


松山太河は日本を代表するエンジェル投資家の1人であり、ビットバレーの中心人物である。ビットバレーとは、1999年頃にインターネットベンチャーのコミュニティを東京にという声により発生した「生態系」である。渋谷近辺に会社のある経営者が集い、勉強会や飲み会などが開かれていったのを皮切りに、より組織化を促すために設立されたのがBVA(Bit Valley Association)という組織であり、松山はそこの発起人の1人であった。このBVAが催す定例イベントは1度に1,000人以上が集まる会へと拡大し、ソフトバンク社長の孫正義氏、石原都知事、速水優日銀総裁なども参加しており、時代の象徴であった。

松山は、現在クロノスファンドとして日本のスタートアップに投資をする一方、元mixi CTO(mixi開発者)の衛藤バタラ氏などとともにシンガポールベースのEast Venturesのパートナーとして、インドネシアのスタートアップへの投資も加速させており、よりグローバルな舞台へと積極的に活動の場を広げている。


松山は、早稲田大学時から創業期のメンバーズやYahoo! JAPANなどでアルバイトを行なっていたが、卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に就職。その後、西川潔氏が率いるネットエイジ社(旧ネットエイジ)に取締役として就任。この時期のネットエイジ社には、現在GREEの副社長である山岸氏、Fringe81社長の田中氏、Livlisを運営しているkamado社長の川崎氏(元はてな副社長)など錚々たるメンバーがインターンやアルバイトとして在籍していた。

その後、ネットディーラーズという自動車ECサイトの運営に携わり、同事業をソフトバンク(現Yahoo!自動車、carview)へ売却。また、グループ共有サービスであるeグループ(現Yahoo!グループ)の立ち上げにも携わり、取締役に就任。同事業はまたしてもYahoo!へと売却された。また、その当時に投資先としてイーマーキュリー(現mixi)に投資を行い、後に上場。ネットエイジ自身もその後上場している。

2005年より、クロノスファンドとして投資を開始。代表的な投資先には、まず、コンテンツマッチ広告配信システムのブレイナーがある。ブレイナーはわずか2年でYahoo!Japanへ売却されるが、上記の通り、Yahoo!へ3度もExitを行ったのは日本でも松山1人だろう。ちなみに、ブレイナー創業者の本田は松山の高校の同級生でもあり、現在はFreakOutを経営している。

また、ウノウ(現Zynga Japan)の一番最初の投資家でもある。ご存知の通りウノウは2010 年ZyngaにExitされた。松山はEast Venturesとしても投資先DisdusがGrouponへExitしており、Yahoo!、Zynga、Grouponへと錚々たるトラックレコードを持つ。

現在の主な投資先としては、SAP大手のgumi、クラウドファンディングのCAMPFIRE(@campfirejp)を運営しているハイパーインターネッツ(@hyperinternets)、上記ブレイナー創業の本田が立ち上げたDSP広告配信事業のFreakOut、お店のラーメンの味をそのまま自宅にお届けする宅麺(@taku_men)を運営しているグルメイノベーション、そしてサービスのマーケットプレイスのくらしのマーケット(@curama_jp)やRoomstayを(@roomstay)運営しているみんなのマーケットなどがある。そのほぼ全ての投資先にファーストインベスターとして参加している。





  

20代のエンジェル投資家たち


M&Aのサイクルが早くなるについて、早期にExitを行う20代が増加し、投資活動へと周る人が増えてきた。以下、最近勢いのある20代のエンジェル投資家である。

▼ Dustin Moskovitz(1984年5月生、27歳)














Facebookの共同創業者の1人であり、現在Asanaの共同創業者でもある。彼は現在Facebookの6%の株を所有しており、2011年5月に世界で最も若いビリオネアとしてForbesに発表された。(Mark Zuckerburgと誕生日が9日違いで、彼の誕生日の方が後のため。)
2008年10月より、FacebookのエンジニアリングマネージャーだったJustin RosensteinとAsanaを創業。Asanaは2009年の春にRon Conway、Peter Thiel、Mitch Kapor、Sean Parkerなどから$1.2Mのエンジェル投資を受け、その秋にBenchmark CapitalやAndreessen Horowitzから$9MのSeed投資を受けている。
投資先:Venmo(Seed)、Flipboard(Series A)、Path(Angel)

▼ Matt Mullenweg(1984年1月生、27歳)










WordPressの開発者である。2003年当時19歳だった彼はMike Littleと一緒にWordpressを開発。2004年から2005年まではCNETに在籍していた。CNETを去った後、Automatticを創業。2007年3月、PC Worldより世界で最も影響のあるWEB上の人物第16位と発表された。
投資先:Foodzie(Seed)、Typekit(Unattributed)、Milk(Angel)、GetAround(Seed)

Josh Spear(1984年5月生、27歳)














ニューヨークベースのネット系シンクタンクであるUndercurrentの創業パートナーである。Undercurrentはサービスのプランニング、ストラテジ−などを提供する企業であるが、同時に彼自身もエンジェル投資を行なっている。
投資先:Uber(Angel)、Path(Angel)

▼Alexis Ohanian(1983年4月生、28歳)













YCombinatorのプログラムに参加していたRedditの共同創業者である。Redditは2005年にローンチされ、2006年にConde Nastに買収された。Alexisは現在すでにRedditからは離れ、breadpigという会社及びサービスを運営している。
投資先:Art.sy(Angel)、MinoMonsters(Seed)、Grubwithus(Angel)

PayPal共同創業者Max Levchinによる起業家としての教訓



1年前の記事ですが、PayPal共同創業者であるMax LevchinがQuoraで回答していた「起業家としての教訓」が、とても勉強になるため、下記、日本語にまとめました。

なお、本件に関してはMax本人より許可もらっています。






Q.若い起業家としてMax Levchinが学んだことで、最も教えになったことは何か?

・多くの場合、1人より共同創業者がいた方が良い。

・起業家でいるということは、アイディアに傾倒することではく、会社経営に傾倒することだ。

・初期のチームにおいては、高度に均質なバックグラウンド、教育、思考、好みなどがある方がよい。議論のムダが省ける。

・みんなが文句を言い合い、でも深くお互いを尊敬するようなチームで成功することはできるが、逆(仲は良いが尊敬していないチーム)は最悪だ。

・最初の5〜6人の採用候補において何か気になることがあるなら、疑う余地はない。採用しないこと。

・共同創業者は雇えない。

・シニアマネージャーが長期で恨み合うよう状況を許してはいけない。後々、仲裁に多くの時間を割くはめになる。

・給与情報は徐々に公開されていく。 大抵、最終的にはすごく早く。

・多くの場合、”Work from home(家から働く)”は、本気で働いてはいない。

・大体の場合において、会社を離れたいと言われたら、その意思を組むべきだ。お金や権力で囲おうとすると、他の者への成果報酬システムをぐちゃぐちゃにしてしまう。

・社内恋愛は大抵悪いニュースだ。(でも全部が全部ではない。)

・それぞれの投資家が本当に何かに長けていて、その分野を助けてくれると断言できるかどうか推し量ること。なにより、彼らのサポートは他の分野でもあなた自身を助けてくれることになる。

・時に過酷すぎる作業をチームにかしてないか考えること。もしそんなことがないなら、もっと仕事量を増やす必要がある。

・リーダーシップの手本を見せることは最も効果的だ。もしチームを夜も週末も働かせたいなら、たとえ実際にはタスクを負っていなくても、あなた自身もそこにいた方がいい。多少理不尽だが、その方がチームを奮い立たせる。

(もうちょっと追加していく。ただ、これからのものは最初のものほどよくはない。しかし,もしかしたら役に立つかもしれない。さらに、次回このトピックについて聞かれたら、これを使うことができる。)

・通常素晴らしいストーリーや素晴らしい結果が資金調達を可能とする。調達はローンチ前、あるいはローンチ直後に行うこと。ローンチ数週間後に行うわないこと。

・多くの、そして複雑な株主構成を持つことはいい考えとは言えないことが多い。数人のコミットしてくれるエンジェル投資家は兄弟家族などからの$5000よりも良い。

・取締役会は決して製品戦略の議論にしてはいけない。絶対にだ。

・取締役会ではダンボールの箱を用意して、会議中は参加者の携帯電話を預かれ。簡単ではないが、少なくともこのアイディアは提案しておく。

・取締役会では食事を用意すること。

・もし共同創業者がいるなら、彼らにもボードシートを用意すること。可能であれば、自分自身のためにもう1つ余分に用意し、空にしておくこと。後々必要になる。

・共同創業者は(通常の状況において)株式の持分を同じにするべき。

・5月20日から8月10日、そして11月10日から1月15日に調達することは、1年のほかの期間よりも大抵より苦労する。多くのVCがバケーションに行っているからだ。

・絶対に、絶対に参加型優先株式(participating preferred)には同意するな。

・もし何年も経った場合においては、償還請求権(Redemption rights) は仕方ない。( 東海岸のやり方のようだが)いずれにしても、スタートアップはそんな地獄みたいなところに長くいるべきでもない。

・高いバリュエーションで大きく資金調達をするつもりなら、優先株のオーバーハング(Pref Overhang)がもたらす結果をよくよく考慮すること。( 将来的な従業員のモチベーションも左右するため)

・自分自身のために作っているのではないし、またそうするべきでもない。多くの人はウェブのことは分からないし、多くの場合どういう風に動くのかも分からないし、知りたいとも思っていない。そういう人のために作ること。そういう人はあなたのような人よりよっぽど多くいる。

Skype創業者 Niklas Zennström



名前: Niklas Zennström
所属: Atomico
主な投資先:MadBid、Last.fm、Fon、Xobni、Technorati、Rdio、myGengo
写真:Crunchbase


Zennströmは1966年生の45歳。Janus Friisと共にSkypeやKazaaを成功させ、2006年よりベンチャーキャピタルであるAtomicoにおいて投資も進めている。

Zennströmのキャリアはヨーロッパの通信会社であるTele2からスタートする。ヨーロッパのインターネットサービスプロバイダー(ISP)事業、get2netの責任者としてサービスをローンチさせるという事業開発やeveryay.comというポータルサイトのCEOなど業務は多岐にわたった。

2001年、 ZennströmとFriisはP2Pのファイル交換のKazaaの共同創業。 ZennströmはCEOとなり、Kazaaは2003年に世界で最もダウンロードされたインターネットソフトウェアサービスとなった。ただ、後にアメリカの映画産業や音楽産業より数々の訴訟を起こされ、KazaaはSharman Networksへ売却された。

その後、P2Pのトラフィックの最適化を行うJoltidをCEOとして創業。また、P2Pコンテンツ配信ネットワークであるAltnetも創業する。

ご存知のよう、ZennströmとFriisの最も大きな成功はご存知のようSkypeである。Skypeは2003年8月に設立された。そして、創業から約2年後の2005年10月14日、eBayに$2.6billion(当時約3000億円)で買収され、さらにその後の業績によって、$1.5billion(当時約1700億円)のボーナスが保証という内容だった。Zennströmは、2007年9月までSkypeのCEOを努め、その間、Skypeはローンチから5年未満で登録ユーザーが3億人を超えるグローバルなインターネットサービスとなった。Skypeから離れた2007年、ZennströmとFriisは、オンライン動画配信のJoostをローンチする。

しかし、2009年、ZennströmはeBayからSkypeを買い取る投資組合に参加し、現在再度Skypeのボードメンバーに返りざいている。そして、2011年3月時でSkypeの登録ユーザーは6.6億に達した。2011年5月10日、Skypeは、Microsoftに現金取引としては過去最高のディールとなる推定$8.5billion(約6500億円)で買収されることが発表され、ZennströmとFriisは約$1billion(約760億円)を手にすることとなった。そして、昨日2011年10月14日、SkypeのMicrosoftへの売却が完了した。

2006年より、 Zennströmは、ロンドンベースのテクノロジー企業に投資を行うAtomicoを運営している。Atomicoは現在二号ファンドのAtomico Ventures Ⅱ($165M)をもって投資を進めている。主な投資先としては、MadBid、Last.fm、Fon、Xobni、Technorati、Rdio、そして日本のmyGengoなど、50以上の企業に投資を実施している。 


  

ロシア最大の投資家Yuri Milner




名前:Yuri Milner
所属: Mail.ru Group/DST Global
主な投資先:Facebook、Zynga、Groupon、Twitter

写真:Crunchbase






Milnerは1961年11月、モスクワにてユダヤ一家の2人目の子供として生まれる。彼の父親はロシア科学アカデミー(ロシアの最高学術機関)の経済学部の学部長で、母は国立の疫病予防研究所で働いていた。8歳離れた姉は、現在建築家である。

Milnerはモスクワ大学で理論物理を専攻し、1985年に卒業。卒業後、後にノーベル賞を受賞したVitaly Ginzburgを同じ部門であるロシア科学アカデミーで働くようになる。素粒子物理のPhDとして、旧ソビエトの 原子核物理学者であるAndrei Sakharovと親しくなり、彼の考え方が後に大きくMilnerの投資戦略に影響を与えていくこととなった。

1990年代前半、MilnerはワシントンDCの世界銀行にて、ロシアのプライベートバンクの発展にフォーカスする専門家として従事する。しかし、Boris Yeltsin の統治している間、民営化を遠くから眺めているだけだったため、Milnerはこの期間を「Lost Years」と呼んでいる。

1995年12月、Milnerは豪商Mikhail Khodorkovsky率いる Alliance-MenatepのCEOに指名され、1996年12月よりMenatep BankのVP兼投資部門のヘッドとして働きはじめる。そして、1997年2月、Milnerは会長代理権投資部門のヘッドに昇進する。(MilnerはこのMikhail Khodorkovskyと働いた時期がとても長く、また、のちにMikhail Khodorkovskyは逮捕されることになるが、現状Milnerはロシア政府と友好的関係にあり、ロシア首相であるDmitry Medvedevによって2009年に設立された近代化の委員会に参加している。)

1997年から2000年にかけては、投資ファンドの New Trinity InvestmentsのDirectorとして勤め、1998年からはCEOとなる。また、1998年にはJSC Alliance MenatepのGeneral Directorに返り咲いている。

この時期、MilnerはMary Meeker(元モルガン・スタンレー、現KPCB)のオンラインビジネスの予測レポートを読み、インターネット企業を作ることを決心する。そして、前職のMenatepの同僚であり、当時アメリカの投資ファンドNew Century Holding(以下NCH)のロシア支長であった Gregory Fingerに相談し、New Century Holdingsは$4.5Mを、MilnerとFingerがそれぞれ個人で$750Kを出し、1999年、NetBridgeを創業する。

翌年2000年、Milnerはインターネットインキュベーター兼投資ファンドのNetbridzh Services Ltd (netBridge) の社長となる。Netbridzhは、USで成功しているビジネスモデル、例えば、ポータルのList.ruやオンラインオークションのMolotok.ru(eBayを参考)、無料のホスティングサービのBoom.ru(GeoCitiesを参考)、オンラインショップの24x7 (Amazonを参考)などをロシアで展開し、成功を収める。

2001年2月、 netBridgeとPort.ruが合併し、Milnerは新会社Mail.ruのCEOとなる。2003年1月、MilnerはIgor Linshits(ロンドンベースの投資会社f Delin Capitalの会長兼CEO)に指名され、NeftyanoiのCEOになる。

2005年、Milnerは投資ファンドである Digital Sky Technologies を設立し、2006年にChairmanとなる。2008年、知り合いを通じてAlisher Usmanov(ロシア指折りの事業家で総資産約1.5兆円)が株主としてDSTに参画する。

2009年1月、Milnerはパロアルトに滞在中、FacebookのMark Zackerburgと知り合いになり、2009年2月、DSTはFacebookに対して$200Mでシェア1.96%得ることを締結。(その後、2011年1月、Goldman Sachsと共に$1.5Bを出資。)

2010年9月、DSTはMail.ru Groupと名前を変更。このMai.ru Groupのポートフォリオとしては、Mail.ru, Odnoklassniki.ru, ICQ、SNSの VKontakte (ロシアのFacebook), オンライン決済サービスのOSMP.ru, e-Portなどが含まれる。また、Facebook、Zynga、GrouponなどはDST Globalに移され、MilnerはDSTGlobalのCEOかつ、 Mail.ru Groupの the chairman of the board of directorsとなる。

2010年、Mail.ru Groupは、ロンドン証券取引所へ上場。2011年1月、MilnerはYcombinatorの投資先へ、$150,00を投資するプログラムを発表。2011年8月、DSTはTwitterへ$800Mの投資を、ZocDocへ$50Mの投資を実施した。

なお、Milnerはファッションモデルであり、コンテンポラリーアーティストのJulia Milnerと結婚しており、2人の子供がいる。また、2011年、Los Altos Hillsに$100Mの豪邸を購入。7ヘクタールの土地に、2,370 m2のメインハウスと510 m2のゲストハウスがあり、The Wall Street Journalは一家族で暮らす家としては、歴史上アメリカで最も高価な家と報じた。

Wikipedia:Yuri Milnerより

ブラウザといえばこの人 Marc Andreesen

















名前:Marc Andreessen
所属:Andreessen Horowitz
主な投資先:Digg, Ning, Scribd, Twitter, Rockmelt, Asana,
写真:Crunchbase

Marc Andreessenは、現在Andreessen Horowitzのパートナーであり、MosaicやNetscapeの開発者として広く知られている。1971年生の40歳。

Andreessenは、イリノイ大学アーバナシャンペーン校でコンピューターサイエンスの学位を取得した後、大学院へ入学。大学院在学中にテキサスのIBMでサマーインターンをしたり、NCSA(米国立スーパーコンピューター応用研究所)で働いたりした。そのNCSAにてWorld Wide Webに触れ、Mosaicを開発。しかし、NCSAがMosaicの権利を主張したため、決別。

1993年、大学院を卒業後、Enterprise Integration Technologiesで働きはじめる。そこで、Silicon Graphicsを創業した(1990年上場)Jim Clarkと出会い、共同でモザイクコミュニケーションズを設立。これが、のちのNet Scapeである。

その後、Net Scape社は1995年に上場。当時23歳だったAndreessenは、一夜でアメリカを代表する成功者となり、TIMES紙の表紙を飾るなどする。ところが、その後Microsoftの猛追により、徐々にシェアを下げ、1998年には$4.2B(当時約5000億円)でAOLに売却。1年ほどCTOを務めた後、退職する。

AOLを退職した後、Loudcloudに参画。Loudcloudは1999年に設立されたWeb Hosting会社で世界で最初のSaas企業の1つである。2001年にIPOを果たすが、2002年にはオペレーションサイドをすべてEDSへ売却。AndreessenはここでChairmanを務めた。その後、社名をOpswareと変更。(この会社は2007年にHPへ$1.6B(当時約1880億円)で売却された。)

2004年、AndreessenはNingというウェブアプリケーションを簡単に開発できるオープンソースプロジェクトを開始。と同時に、Diggをはじめ、数々のエンジェル投資に関わるようになる。

2009年7月、AndreessenはOpswareの創業者であり、長きにわたりビジネスパートナーだったBen HorowitzとAndreessen Horowitzというベンチャーキャピタルファームを作ることを発表。同年9月、Andreessen Horowitz含む投資家グループはSkypeの株のマジョリティを取得。今年、SkypeはMicrosoftへ売却された。また、2010年にはオンライン教育プラットフォームのKnoへ$46Mを出資している。最新のプロジェクトとしては、ソーシャルブラウザのRockmeltがある。

現在は、Facebook, eBay, Kno, HPなど、複数の boardを務めており、積極的に投資も行っている。なお、余談だが、Andreessen HorowitzのホームページURLであるa16z.comは、Andreessen Horowitzのアルファベットを省略したものである。